煎じ方と服用法:
煎じる道具はどびんが一番です。なければホーロ鍋・耐熱ガラス・ステンレス鍋などでも結構ですが、鉄・銅瓶は避けて下さい。火力はガス、電熱器、炭火などで宜しいです。
1日量の薬草を入れて500-800mlの水を注ぎ、30-40分火にかけて、半量に煮つめます。煎じる薬草の分量によって水の量を加減し、煎じる時間は薬草によるが、30-40分ほど…、短いものは5分です。沸騰するまでは強火で構わないが沸騰後は弱火(トロ火)にします。煎じ汁が減りすぎたら適宜湯を注ぎ足します。煎じ終われば必ず熱いうちに茶漉しなどでカスを取り除きます。カスを取り除いた薬液を1日分として2-3回に分けて、食間に温めて服用します。特に夏季は冷所に保管し服用時温めて下さい。ただし、嘔吐、喀血の時は冷たいものを少しずつ服用します。
三歳では、成人の四分の一
六歳では、成人の三分の一
十歳では、成人の二分の一
FAQ(よくある質問):
1.煎じる容器は土瓶が好ましいのですが、土鍋やホーロ、ステンレス、耐熱ガラスも可鉄や銅は薬草の成分と化学反応を起こす恐れがあると言われますが、それほど気に する必要はありません。しかし日常、鉄や銅のやかん、鍋を使う事は少ないと思われ ます。アルミニウムは近年アルツハイマー病の危険性が懸念され、避けるように指導する書物もあります。
2.煎じるとき、お茶パックやティーパックは使用しないほうが良い。カスを捨てる時は便利ですが、煎じる効率が悪くなります。またティーパックなどはビニールで出来ているため、長く使っていると肝障害を引き起こすと言う報告があります。
3.水の量は煎じる薬草によって加減がいります。葉っぱなど水分を吸いやすいものは幾分多めの水で煎じます。煎じ汁が減少した時点でお湯を注ぎ足し、適宜調節してください。一度やってみると、勘がつかめると思います。
4.薬草は水から入れておく、薬草によっては、表面の蛋白質が湯で凝固し、抽出の効率が悪くなるものがあります。
5.煎じる時間:煎じ液は必ず熱いうちにカスを取り除いておかないと、一旦溶出した成分がカスに再吸着して再び加熱しても抽出されにくくなります。
①葉:ドクダミ・ゲンノショウコ・柿・枇杷葉・スギナ・グアバ茶……5-10分;センナは特別に振り出し法で抽出したほうが好ましい。
②根・木部:オオツヅラフジ・タラ・桔梗・キハダ・ニワトコ……30-40分
③種・実:ハブ茶・ハトムギ・バンザクロ・オオバコの種……60-120分;種子は抽出しやすいように、焙じて後、煎じることもある。
④鉱物など:石膏・牡蛎・竜骨……60分-120分、もしくはそれ以上。
6.飲む分量・時間は常識的な判断で…水分を大量に取ると薬効より水の害が生じる恐れがあります。特に食事直前直後は胃液を薄め消化障害が起ります。さらに冷たいものを飲むと胃腸の動きや消化液の働きを弱めます。理想的な服用法は空腹時、適量を温めて、少しづつ飲む。
7.薬液の保存は冬は常温でも構いません(飲むときレンジなどで加温する)。保温ポットも可。夏は冷蔵庫(飲むとき加温)か保温ポットに保管して下さい。まとめて数日分の作り置きは避けて下さい。冷蔵庫でも変質や腐敗の恐れがあります(冷凍庫では長期保存可)。その日煎じたものは、必ずその日のうちに飲んでください。
生薬の貯蔵法:
生薬の取り扱いで最も困ることは、貯蔵中に虫・カビ・鼠害を受けることと、腐敗変質してしまうことです。
1. 貯蔵場所:直射日光の当たらない、風通しの良い乾燥した場所が理想的です。
2. 容器:紙袋・ガラス瓶・木箱を用います。
3. 虫の発生した時:
①火熱を加えて良いものは、ほうろくの類で、直火であぶって殺します。卵も同時に死にます。
②火熱できないものは、四塩化炭素を用いて殺します。殺虫方法は、薬を大きい広口瓶に八分目くらい入れて、そのうえに皿を置き、更にそのうえにさかずきを載せ、さかずきに綿花を適当量入れ、その綿花に四塩化炭素を注ぎます。このようにしてふたをかぶせて密閉して一晩放置します。翌日薬を取り出して充分に風を通して乾燥します。これを、一週間後にもう一度行います。理由は、卵は死にませんので、孵化したものを再度殺虫する必要があるからです。
③四塩化炭素は、医薬用外劇物の扱いです。毒劇物を取り扱っている薬局へ行き、はんこを持参して購入ください。また、未成年者には販売できません。