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今、なぜ漢方薬なのか 医学、科学の進歩はめざましいものがあり、これまでは絶対に治らなかった病気も治るようになりました。けれども21世紀の社会に生きる私たちは数々の悩みを抱えて生きています。成人病、慢性病、仕事のプレッシャー、人間同士のトラブル、家庭問題、都会の公害でのように、複数の原因が絡み合って起こる、治療の難しい病気が増えています。このような状況の中で西洋医学とは異なる角度から病気を治療することのできる漢方薬が注目されています。 さまざまな薬が開発されたおかげで、多くの病気が克服されています。その反面、薬の副作用のため、病気はおさえられていても、日常生活を十分に営めないまま不自由な暮らしを強いられている人がいるのも事実です。「薬づけ」の現実:近ごろ、薬の服み合わせによる副作用が間題になっています。ある病気の治療のための薬に加え、その薬による副作用をおさえる薬を使うというようなことが、服用薬の増大をもたらしています。特に、いくつかの複合した病気をもつ高齢者は、何種類もの薬を一度に服まなければならないので、「薬づけ」になりやすいといえましょう。漢方薬は、からだにやさしい:ある一点の病状をおさえる西洋薬とちがって、漢方薬は、人のからだ全体を調整する薬です。しかも、長い間服んでも副作用が少なく、慢性病や成人病などにうってつけと、評価が高まっているのです。 漢方医学が「全体」を見る医療で、身体全体を大きな有機体として捉え、一つひとつの臓器や組織は、独立したものでなく、連絡を取り合いながら機能しているという考え方で成り立って、全身のバランスが崩れて起こるものとしますので、先ず身体全体を総合的に判断し、身体全体の歪みを正し、病気に対する免疫力を高め、自然治癒力、自己治癒力を引き出して病気を治していきます。医療が進化しましたが、病気ひとつひとつを治療する薬は開発されても、体全体の健康に働きかける薬は生まれていません。漢方では「未病を治す」という言葉が有名です。「まだ病気になっていないけれど、このままだと必ず病気になるので、発病する前に治す」と言う意味で、漢方は体質そのものを改善する、大きな効果を持っています。 |